HP担当者の都合により、「のしろ日本語学習会2」として新たなHPを立ち上げました。
↓
http://noshi-niho.jimdo.com/
掲示板もブログも移転しました・・・今後も発信を続けて行きたいと思います。
どうぞ宜しくお願い致します。
↓
http://noshi-niho.jimdo.com/
掲示板もブログも移転しました・・・今後も発信を続けて行きたいと思います。
どうぞ宜しくお願い致します。
スポンサーサイト
「のしろ(能代)日本語学習会」 活動日記
文集「たろっぺ」で佳作に入ったY子(母親が中国・・中学2年)の作品を紹介します。
===========
ごめんなさい
どうでもいい戦争がはじまった。
「えーやだ」
どうせまた手伝わされるんだ。
お母さんの頼みを
強く否定する。
「やらないってば」
ピリピリしているお母さん
私はいやいや手伝う。
こんなピリピリした時間がたっていった。
お母さんは仕事から帰ってきて
家事をこなしている。
とっても疲れていた。
なのに私は・・・
「ごめんなさい」って言えない。
はずかしくて言えない。
私が悪くても非を認めるのがはずかしい。
言いたいけど
言えない。
「ありがとう」とは言えるのに
この言葉だけ言えない。
言葉って難しい
「ありがとう」よりも
たった一文字多いだけなのに
その一文字の気持はとてつもなく大きい
大きいぶんだけ伝えられたら
大人への一歩になるかもしれない。
伝えよう
「お母さんいつもありがとう」
そして
「ごめんなさい」
やっぱり
「ごめんなさい」って
はずかしい。
=====================
日本人の親を持つ子供でも・・書きそうな作品です。
思春期の子供の気持ちが・・とても素直に現れています。
Y子が小5年の時、「なんとなく変な日本語を使う子供が居るんですよね~」と言う担任の言葉でY子に会うことになりました。
日本人の父親と中国人の母親を持つY子は、普通の女の子・・
しかし、生まれたときから育ててくれた日本人のお祖母ちゃん(85才)から「お母さんが中国人だって分かったら虐められるから、言わないようにしなさい」と言われた言葉が頭から離れない・・・
でも、必死で日本語の勉強をして、仕事もして、資格試験に合格する努力家のお母さんは、キライではありませんでした。
ですから、お母さんが中国人であることを隠してきた自分のことが許せなくなっていました。
どうしたらいいだろう・・と悩むY子に言いました。
簡単なこと、「私のお母さん中国人だよ」って普通に言えばいいと思うよ・・
あんなに頑張り屋で努力家のお母さんは、そんなに居ないよ・・・堂々と胸を張って答えたらいい。
でも、貴女の日本語には変なところがある・・・日本語の基礎を総復習しましょう・・
あれから4年・・中学2年生のY子は高校入試に向けて頑張っている。
まだまだ・・お母さんに素直になれない所もあるけど・・優しい女の子に成長している。
「ごめんなさい」・・・・家族だから・・恥ずかしいと思う言葉なのかもしれませんね・・・・
===========
ごめんなさい
どうでもいい戦争がはじまった。
「えーやだ」
どうせまた手伝わされるんだ。
お母さんの頼みを
強く否定する。
「やらないってば」
ピリピリしているお母さん
私はいやいや手伝う。
こんなピリピリした時間がたっていった。
お母さんは仕事から帰ってきて
家事をこなしている。
とっても疲れていた。
なのに私は・・・
「ごめんなさい」って言えない。
はずかしくて言えない。
私が悪くても非を認めるのがはずかしい。
言いたいけど
言えない。
「ありがとう」とは言えるのに
この言葉だけ言えない。
言葉って難しい
「ありがとう」よりも
たった一文字多いだけなのに
その一文字の気持はとてつもなく大きい
大きいぶんだけ伝えられたら
大人への一歩になるかもしれない。
伝えよう
「お母さんいつもありがとう」
そして
「ごめんなさい」
やっぱり
「ごめんなさい」って
はずかしい。
=====================
日本人の親を持つ子供でも・・書きそうな作品です。
思春期の子供の気持ちが・・とても素直に現れています。
Y子が小5年の時、「なんとなく変な日本語を使う子供が居るんですよね~」と言う担任の言葉でY子に会うことになりました。
日本人の父親と中国人の母親を持つY子は、普通の女の子・・
しかし、生まれたときから育ててくれた日本人のお祖母ちゃん(85才)から「お母さんが中国人だって分かったら虐められるから、言わないようにしなさい」と言われた言葉が頭から離れない・・・
でも、必死で日本語の勉強をして、仕事もして、資格試験に合格する努力家のお母さんは、キライではありませんでした。
ですから、お母さんが中国人であることを隠してきた自分のことが許せなくなっていました。
どうしたらいいだろう・・と悩むY子に言いました。
簡単なこと、「私のお母さん中国人だよ」って普通に言えばいいと思うよ・・
あんなに頑張り屋で努力家のお母さんは、そんなに居ないよ・・・堂々と胸を張って答えたらいい。
でも、貴女の日本語には変なところがある・・・日本語の基礎を総復習しましょう・・
あれから4年・・中学2年生のY子は高校入試に向けて頑張っている。
まだまだ・・お母さんに素直になれない所もあるけど・・優しい女の子に成長している。
「ごめんなさい」・・・・家族だから・・恥ずかしいと思う言葉なのかもしれませんね・・・・
「のしろ(能代)日本語学習会」 活動日記
N小学校4年S子(フィリピン)の書いた文が、「たろっぺ」に載ることになったと担任から報告を受けた。
●「たろっぺ」
能代山本国語教育研究会は、能代山本の児童生徒の詩を集めた年刊詩集「たろっぺ」第60号を刊行した。今年度は能代山本の全ての小中学校から、小学校1211編、中学校524編の計1735編が寄せられ、入選138編、佳作535編が選ばれた。たろっぺには入選作品と佳作の受賞者、作品名のほか、創刊60年記念号として過去10年間の入選作品の中から、小・中の各学年ごと2~3点を選び「過年度優秀作品」として掲載している。学校生活、郷土、家族、自然など題材は多岐に渡り、今年度は家族への愛情や尊敬の思いが詰まった作品も多く震災に関する詩も目立った。
======================================
今年度からN小学校の日本語学習支援サポーターに任命され9ヶ月が過ぎた・・・・
「やる気がない、漢字が書けない、算数が嫌い」・・前任者から引き継いだ時のS子の評価は最悪だった。
しかし、学校へ入り、授業中のS子の様子を見てすぐ分かった。
S子は、先生の話す言葉が理解できない時があるのだ
先生の話を聴こうと一生懸命なのだが、理解できない言葉が連続して出てくると目がうつろになる。
意外に分かりやすい態度なのだが、教師は見抜けない・・・・「日本語が分からないはずがない」という先入観で、子どもを見ているからだ。
漢字が覚えられないのにも理由があった
漢字の基礎が入っていない(音訓、へんとつくり、書き順・・)
分からない漢字はサポーターが教えてくれるので調べる必要がない?!
漢字は、「へんとつくり」が重要な意味を持つ・・(辞書が引けないようでは漢字は覚えられない)
能代教室では、受講生に辞書の引き方を教える・・・
漢字を100覚えるより、分からない漢字を辞書で調べられるようになることのが、より実践的だからだ・・・・子どもであればあるほど、辞書が引けるかどうかは重要になる。
とりあえず・・・算数と国語と社会の教科のサポーターとして入らせて貰った。
分からない言葉をやさしい日本語に直す・・・・理解できたら授業は楽しい・・
教科学習支援には、「やさしい日本語」が重要な意味を持つ。
取り出し指導で漢字の基礎指導・・未熟な部分は、日本語教室に来ることで補っていった。
S子は、決してやる気がない子ではなかった・・・・・
数学も国語も、そして社会も、日本語支援をすることで、自分自身で考えられるようになり、算数の受業が楽しいと言うようになっていった。
国語の受業でクラス全員が「たろっぺ」に寄せる文章を書くことになった。
「何を書けば良いのか分からない・・・得意なものや自慢できるものもないし・・」と言うS子
ふと・頭をよぎった・
S子はきれいな字を書く・・・「どうしてそんなに字が上手なの?」}と聞いたことがある。
近所に住む親切なオバサンが習字の先生で、今もタダで習字を教えて貰っているとのこと(苦笑)
「習字が好き?」→「ウン、きれいな字だって褒められるから嬉しい。でもね、習字を習ってても漢字が覚えられないようじゃダメなんだって言われた・・・・」
どんなに頑張っても、これが現実・・・・・日本語ができなければ全ての個性は抹殺されてしまう・・・
それを書けばイイ・・・・日本語ができなかった自分が習字を勉強するようになったきっかけ、習字を勉強しても漢字が覚えられないことで辛かったこと、でも、やっぱり習字が好きなこと・・・それを文章にしてみなさい。今の貴女なら書けると思うよ・・ガンバレ!!
それが私のできるアドバイスだった
「どう書いたかなー」とは思ったが、それ以上介入しないのが日本語指導者・・・・教師の仕事を奪ってはいけない・・・・
それが「たろっぺ」に選ばれたという・・
まだできあがって来ないので、読んではいない・・・
でも、その報告だけでこみ上げてくるものがあった。
子どもの自尊感情は・・・周囲の大人が作り上げていくもの
これからも頑張ろうね!!
●「たろっぺ」
能代山本国語教育研究会は、能代山本の児童生徒の詩を集めた年刊詩集「たろっぺ」第60号を刊行した。今年度は能代山本の全ての小中学校から、小学校1211編、中学校524編の計1735編が寄せられ、入選138編、佳作535編が選ばれた。たろっぺには入選作品と佳作の受賞者、作品名のほか、創刊60年記念号として過去10年間の入選作品の中から、小・中の各学年ごと2~3点を選び「過年度優秀作品」として掲載している。学校生活、郷土、家族、自然など題材は多岐に渡り、今年度は家族への愛情や尊敬の思いが詰まった作品も多く震災に関する詩も目立った。
======================================
今年度からN小学校の日本語学習支援サポーターに任命され9ヶ月が過ぎた・・・・
「やる気がない、漢字が書けない、算数が嫌い」・・前任者から引き継いだ時のS子の評価は最悪だった。
しかし、学校へ入り、授業中のS子の様子を見てすぐ分かった。
S子は、先生の話す言葉が理解できない時があるのだ
先生の話を聴こうと一生懸命なのだが、理解できない言葉が連続して出てくると目がうつろになる。
意外に分かりやすい態度なのだが、教師は見抜けない・・・・「日本語が分からないはずがない」という先入観で、子どもを見ているからだ。
漢字が覚えられないのにも理由があった
漢字の基礎が入っていない(音訓、へんとつくり、書き順・・)
分からない漢字はサポーターが教えてくれるので調べる必要がない?!
漢字は、「へんとつくり」が重要な意味を持つ・・(辞書が引けないようでは漢字は覚えられない)
能代教室では、受講生に辞書の引き方を教える・・・
漢字を100覚えるより、分からない漢字を辞書で調べられるようになることのが、より実践的だからだ・・・・子どもであればあるほど、辞書が引けるかどうかは重要になる。
とりあえず・・・算数と国語と社会の教科のサポーターとして入らせて貰った。
分からない言葉をやさしい日本語に直す・・・・理解できたら授業は楽しい・・
教科学習支援には、「やさしい日本語」が重要な意味を持つ。
取り出し指導で漢字の基礎指導・・未熟な部分は、日本語教室に来ることで補っていった。
S子は、決してやる気がない子ではなかった・・・・・
数学も国語も、そして社会も、日本語支援をすることで、自分自身で考えられるようになり、算数の受業が楽しいと言うようになっていった。
国語の受業でクラス全員が「たろっぺ」に寄せる文章を書くことになった。
「何を書けば良いのか分からない・・・得意なものや自慢できるものもないし・・」と言うS子
ふと・頭をよぎった・
S子はきれいな字を書く・・・「どうしてそんなに字が上手なの?」}と聞いたことがある。
近所に住む親切なオバサンが習字の先生で、今もタダで習字を教えて貰っているとのこと(苦笑)
「習字が好き?」→「ウン、きれいな字だって褒められるから嬉しい。でもね、習字を習ってても漢字が覚えられないようじゃダメなんだって言われた・・・・」
どんなに頑張っても、これが現実・・・・・日本語ができなければ全ての個性は抹殺されてしまう・・・
それを書けばイイ・・・・日本語ができなかった自分が習字を勉強するようになったきっかけ、習字を勉強しても漢字が覚えられないことで辛かったこと、でも、やっぱり習字が好きなこと・・・それを文章にしてみなさい。今の貴女なら書けると思うよ・・ガンバレ!!
それが私のできるアドバイスだった
「どう書いたかなー」とは思ったが、それ以上介入しないのが日本語指導者・・・・教師の仕事を奪ってはいけない・・・・
それが「たろっぺ」に選ばれたという・・
まだできあがって来ないので、読んではいない・・・
でも、その報告だけでこみ上げてくるものがあった。
子どもの自尊感情は・・・周囲の大人が作り上げていくもの
これからも頑張ろうね!!
「のしろ(能代)日本語学習会」 活動日記
フォーラム参加も今年で4回目となりました。
日本語教室がどうして男女共生フォーラムなんかに(苦笑)・・参加するの?と聞かれます。
国際化とか多文化共生社会・英語教育の充実が叫ばれるようになりました。
日本で希望をもって生きていくために・・と異文化の人たちを支援するファシリテーターを務める人たち。
災害時に異文化の人たちを支援するための組織づくり。
グローバル化にともない、外国にルーツを持ち、日本で育つ子どもたちが年々増えていますが、複数の文化と言葉を持つ子どもたちが、その力を発揮できるような制度にはなっていない日本の学校教育に落ちこぼれる子供達を救うべく頑張るボランティア団体。
日本で暮らす外国人には、どんな人がいて、どんな生活をしている人たちがいるのか、映像ドキュメンタリーを作る人たち。
日本全国に多民族・多文化共生に取り組んでいる団体はたくさんありますが、この素晴らしい活動を「市井の人たち」は、どのくらい理解しているのだろうかという疑問を持ち続けていました
過疎化、少子化、人口減少、高齢化、限界集落・・全国が抱える問題と、多文化共生社会をどう結びつけるのか・・
生活者として暮らす外国人(地域住民と繋がりを持つ人たち)支援なら、その町に住む人たちを巻き込む活動をして行かなければ・・本当の意味の支援にはならないと思いました。
「You cannot see the wood for the trees」・・木を見て森を見ず
私たちが支援しているのは人間です。人間は成長します。
異文化をルーツに持つ人たちのパワーと努力と優しさ・・彼らときちんと関わって来た人たちなら分かるはずです。
外国人支援は、弱者救済事業ではありません・・・・支援関係者がそう思っていたら、地域住民には理解して貰えません
頑張って生きている外国人の存在を、日本人住民に知って貰う必要があります。
ちっぽけかもしれませんが、様々な場所で日本語教室の活動を広報してきました・・・・エライ人たちからみたら笑われそうですが・・・(苦笑)
大学も国際交流協会もない外国人散在地域で、異文化の人たちが生活者として生きていくためには、地域住民(高齢者も含めた)の理解と協力が必須だからです。
20年経ち・・私たちの活動は間違っていなかったと思えるようになりました。
今回のフォーラム参加には、日本語教室の受講生・・異文化の親を持つ子供達(中学生・高校生)が手伝ってくれました。
頼もしい~・・・これだから、子供の育成は辞められない(苦笑)・・お疲れ様でした・・
オチビちゃんだった子供達が教室を手伝い、日本語教室で学ぶ自分に誇りを持つようになっています。
異文化をルーツに持つ人たちの支援は、地域の皆さんの理解があってこそ成り立つものです。
「こんなに外国人が住んでいるんですか!!」とブースを見た人たちが言いました。
そうなんですよ・・・秋田県にも頑張って生きている人たちがたくさんいます。
どうぞ・・応援して下さい・・お願いします!!
日本語教室がどうして男女共生フォーラムなんかに(苦笑)・・参加するの?と聞かれます。
国際化とか多文化共生社会・英語教育の充実が叫ばれるようになりました。
日本で希望をもって生きていくために・・と異文化の人たちを支援するファシリテーターを務める人たち。
災害時に異文化の人たちを支援するための組織づくり。
グローバル化にともない、外国にルーツを持ち、日本で育つ子どもたちが年々増えていますが、複数の文化と言葉を持つ子どもたちが、その力を発揮できるような制度にはなっていない日本の学校教育に落ちこぼれる子供達を救うべく頑張るボランティア団体。
日本で暮らす外国人には、どんな人がいて、どんな生活をしている人たちがいるのか、映像ドキュメンタリーを作る人たち。
日本全国に多民族・多文化共生に取り組んでいる団体はたくさんありますが、この素晴らしい活動を「市井の人たち」は、どのくらい理解しているのだろうかという疑問を持ち続けていました
過疎化、少子化、人口減少、高齢化、限界集落・・全国が抱える問題と、多文化共生社会をどう結びつけるのか・・
生活者として暮らす外国人(地域住民と繋がりを持つ人たち)支援なら、その町に住む人たちを巻き込む活動をして行かなければ・・本当の意味の支援にはならないと思いました。
「You cannot see the wood for the trees」・・木を見て森を見ず
私たちが支援しているのは人間です。人間は成長します。
異文化をルーツに持つ人たちのパワーと努力と優しさ・・彼らときちんと関わって来た人たちなら分かるはずです。
外国人支援は、弱者救済事業ではありません・・・・支援関係者がそう思っていたら、地域住民には理解して貰えません
頑張って生きている外国人の存在を、日本人住民に知って貰う必要があります。
ちっぽけかもしれませんが、様々な場所で日本語教室の活動を広報してきました・・・・エライ人たちからみたら笑われそうですが・・・(苦笑)
大学も国際交流協会もない外国人散在地域で、異文化の人たちが生活者として生きていくためには、地域住民(高齢者も含めた)の理解と協力が必須だからです。
20年経ち・・私たちの活動は間違っていなかったと思えるようになりました。
今回のフォーラム参加には、日本語教室の受講生・・異文化の親を持つ子供達(中学生・高校生)が手伝ってくれました。
頼もしい~・・・これだから、子供の育成は辞められない(苦笑)・・お疲れ様でした・・
オチビちゃんだった子供達が教室を手伝い、日本語教室で学ぶ自分に誇りを持つようになっています。
異文化をルーツに持つ人たちの支援は、地域の皆さんの理解があってこそ成り立つものです。
「こんなに外国人が住んでいるんですか!!」とブースを見た人たちが言いました。
そうなんですよ・・・秋田県にも頑張って生きている人たちがたくさんいます。
どうぞ・・応援して下さい・・お願いします!!
「のしろ(能代)日本語学習会」 活動日記
日本人の父親と中国人の母親の間に生まれたY子(中学2年)・・・・・日本国籍、日本生まれ・・
「社会の先生から、君は授業態度も真面目だし頑張っているのは分かるけど成績が良くない。それは、教科書をきちんと読まないからだと言われた。何度も教科書を読んでいるけどやっぱり分からない・・どうしたらいいんだろう・・・」
日本語教室で社会の教科書を広げながら、Y子は言った
「教科書に書いてある内容が理解できないんでしょう?」と聞くと、「そうなんです。ここは大事だから暗記しろと言われても、すぐ忘れてしまう・・私は頭が悪いのかナー」
ため息をつくY子に、とりあえず社会の教科書の1行目を読ませる(声に出して読ませると、間違いが見つけやすい)
「京都は、碁盤の目のように町並みが・・・・・・京都や奈良を古都と呼ぶ・・・」
一行目でストップをかけ、Y子に質問・・
「碁盤の目ってどういう意味?」・・・・→「碁盤って聞いたことがあるけど・・何かわからない。でも、目って書いてあるから観察することかな~??」
↓
碁盤と、「碁盤の目」の意味と使い方を説明、教科書に書かれてある京都の町並みの図を確認。
「古都を「こふ」って読んだけど間違ってない?」・・→「エー・・あっ「京都」は「きょうと」って読むから・・古都は「古いと」って読むの?」・・→「漢字の音読みと訓読みの勉強したでしょ、もう一度よく考えて」・・・→「アーそうか・・もしかして「こと」って読むの?私、間違ってた~」
一行目の語彙説明をしたことで、意味の分からないことばを積極的に聞いてくるようになる。
「わかるでしょう?」ではなく、「分からないよね」という姿勢を崩さない日本語指導者を心がけている。
「分かった」と答えたら、分かったことを言葉で説明させる・・・説明できないのに安易に、「分かった」と言わないこと・・
これが北川流(怖いんですよ~私は・・)
算数は85点、国語は75点・・「そんなY子が社会が理解できないのは、きちんと教科書を読まないからだ」と教師は思ったのだろう・・・しかし、意味が理解できなければ、何度読んでもわかるはずがない・・
日本人でも理解できない子はたくさん居るから大丈夫ですよ・・・教師はいつも言う・・
異文化をルーツに持つ子どもが頭が悪い?・・だから見捨ててもかまわない?・・
見捨てられた子どもに関わって来た・・何人も何人も・・・
どの子も、勉強したい、できるようになりたい、分かるように教えて欲しい、友達が欲しい、・虐められたくない・・本音はそう思っている。
やさしくて、どんなにイイ子でも、日本語が理解できず、学校の成績が悪い子は、誰からも相手にしてもらえない・・それが日本の学校の現実。
学校に在籍する子どもを救う方法は一つしかない・・・日本語指導と、学習支援・・・
地方の町では学習指導ボランティアは中々集まらない
私自身、日本語指導者でありながら学習指導もしてるが、日本語指導者は言語支援にこだわるべきだと思っている。
基礎日本語指導をした子どもは、教科書の言葉を「やさしい日本語」に置き換えて説明することで、ほぼ理解できようになる。
理解できないのは、日本語指導に足りない部分があったから・・・・・・日本語指導者なら、そう考えるべき・・・
子どもが理解できない言語や、異文化ゆえに理解できないところを学校側に提示するのも仕事。
国際理解や、異文化理解を学んでいない教師の支援者としての役割が重要だと思っている。
「分からない言葉が出てきたら知っているふりをしないで、社会の先生に積極的に聞きなさい 。碁盤ってなに?って聞いて笑うようなら教師の方が未熟。社会の勉強は国語と同じなの・・言葉が理解できなきゃ暗記もできないでしょう」
Y子は、自分の欠点が理解できたようだった・・・・・教科書に書いてある内容が理解できると、社会は面白い・・
どこを暗記するべきなのかも・・自ずと分かるようになる。
高校を目指しているY子・・・・がんばってね・・いつでも応援するからね。
定年退職して日本語教室を手伝ってくれるようになった彼は、元教師・・
彼とのコラボで新しい発見をしてる・・・
学習指導は、やはり教師にはかなわない・・・・子どもの能力に合わせた学習指導を考えてくれる。
子どもが理解できないからと、指導放棄などしない・・・どうしたら、分かってくれるかと試行錯誤する。
学校での子どもの支援は、教師の説明が理解できる日本語能力と、読解力をつけること・・
学校教師を侮ることなかれ・・・・強力な助っ人になる
「社会の先生から、君は授業態度も真面目だし頑張っているのは分かるけど成績が良くない。それは、教科書をきちんと読まないからだと言われた。何度も教科書を読んでいるけどやっぱり分からない・・どうしたらいいんだろう・・・」
日本語教室で社会の教科書を広げながら、Y子は言った
「教科書に書いてある内容が理解できないんでしょう?」と聞くと、「そうなんです。ここは大事だから暗記しろと言われても、すぐ忘れてしまう・・私は頭が悪いのかナー」
ため息をつくY子に、とりあえず社会の教科書の1行目を読ませる(声に出して読ませると、間違いが見つけやすい)
「京都は、碁盤の目のように町並みが・・・・・・京都や奈良を古都と呼ぶ・・・」
一行目でストップをかけ、Y子に質問・・
「碁盤の目ってどういう意味?」・・・・→「碁盤って聞いたことがあるけど・・何かわからない。でも、目って書いてあるから観察することかな~??」
↓
碁盤と、「碁盤の目」の意味と使い方を説明、教科書に書かれてある京都の町並みの図を確認。
「古都を「こふ」って読んだけど間違ってない?」・・→「エー・・あっ「京都」は「きょうと」って読むから・・古都は「古いと」って読むの?」・・→「漢字の音読みと訓読みの勉強したでしょ、もう一度よく考えて」・・・→「アーそうか・・もしかして「こと」って読むの?私、間違ってた~」
一行目の語彙説明をしたことで、意味の分からないことばを積極的に聞いてくるようになる。
「わかるでしょう?」ではなく、「分からないよね」という姿勢を崩さない日本語指導者を心がけている。
「分かった」と答えたら、分かったことを言葉で説明させる・・・説明できないのに安易に、「分かった」と言わないこと・・
これが北川流(怖いんですよ~私は・・)
算数は85点、国語は75点・・「そんなY子が社会が理解できないのは、きちんと教科書を読まないからだ」と教師は思ったのだろう・・・しかし、意味が理解できなければ、何度読んでもわかるはずがない・・
日本人でも理解できない子はたくさん居るから大丈夫ですよ・・・教師はいつも言う・・
異文化をルーツに持つ子どもが頭が悪い?・・だから見捨ててもかまわない?・・
見捨てられた子どもに関わって来た・・何人も何人も・・・
どの子も、勉強したい、できるようになりたい、分かるように教えて欲しい、友達が欲しい、・虐められたくない・・本音はそう思っている。
やさしくて、どんなにイイ子でも、日本語が理解できず、学校の成績が悪い子は、誰からも相手にしてもらえない・・それが日本の学校の現実。
学校に在籍する子どもを救う方法は一つしかない・・・日本語指導と、学習支援・・・
地方の町では学習指導ボランティアは中々集まらない
私自身、日本語指導者でありながら学習指導もしてるが、日本語指導者は言語支援にこだわるべきだと思っている。
基礎日本語指導をした子どもは、教科書の言葉を「やさしい日本語」に置き換えて説明することで、ほぼ理解できようになる。
理解できないのは、日本語指導に足りない部分があったから・・・・・・日本語指導者なら、そう考えるべき・・・
子どもが理解できない言語や、異文化ゆえに理解できないところを学校側に提示するのも仕事。
国際理解や、異文化理解を学んでいない教師の支援者としての役割が重要だと思っている。
「分からない言葉が出てきたら知っているふりをしないで、社会の先生に積極的に聞きなさい 。碁盤ってなに?って聞いて笑うようなら教師の方が未熟。社会の勉強は国語と同じなの・・言葉が理解できなきゃ暗記もできないでしょう」
Y子は、自分の欠点が理解できたようだった・・・・・教科書に書いてある内容が理解できると、社会は面白い・・
どこを暗記するべきなのかも・・自ずと分かるようになる。
高校を目指しているY子・・・・がんばってね・・いつでも応援するからね。
定年退職して日本語教室を手伝ってくれるようになった彼は、元教師・・
彼とのコラボで新しい発見をしてる・・・
学習指導は、やはり教師にはかなわない・・・・子どもの能力に合わせた学習指導を考えてくれる。
子どもが理解できないからと、指導放棄などしない・・・どうしたら、分かってくれるかと試行錯誤する。
学校での子どもの支援は、教師の説明が理解できる日本語能力と、読解力をつけること・・
学校教師を侮ることなかれ・・・・強力な助っ人になる