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「のしろ(能代)日本語学習会」 活動日記



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自立することの意味・・・Yちゃんの自立

2011.01.18(06:55) 119

中国残留帰国孤児3世のYちゃんは小学3年生・・祖父母と共に来日した両親は日本語は得意ではないが、共稼ぎで必死でお金を貯め、中古の家を購入したほど真面目な夫婦です。

祖父母も両親も親戚も中国語の環境では、日本国籍で日本生まれのYちゃんの母語は日本語にはなりません。
しかし、日本の保育所へ通い日本の社会で育つ彼女は、中国語を母語とする訳にもいきませんでした。

小学入学時に日本語指導者を付けて欲しいと依頼しましたが、不要と判断されました・・理由は日本国籍であり、家族も日本人(残留帰国家族は日本人として認定されるが、日本語ができるから認定されるわけではない)・・日本語指導者を付ける理由がありませんから・・

なんの支援もないまま入学して、2年生になってから担任教師から相談を受けました・・お知らせや連絡に返事も寄こさない両親、PTAには参加してハイハイと返事をするが実行しない両親、遅刻しても連絡無し、ランドセルには全教科の教科書が詰められており、いくら話しても実行しない、宿題はやってこない・・・泣きながら訴える担任の話を聞きながら、Yちゃんの育ってきた環境を改めて思いました・・・帰国15年以上経ち、中古の家も購入し自立して生きているように見える家族。

真面目な両親なんですよ・・決して子どものことを思わない両親ではないし、家も購入したくらいです・・
「家を購入するお金があるなら、子どもを塾にやるとか日本語が分かる人を雇うとか・・子どもの学校のことを一番に考えるべきではないのか!!」・・教師の本音ですね・・

そうなんですよ・・現場の教師が一番困るのは勉強ができない子どもではないのです。
日本人なら、当たり前である日本の学校への対応ができない両親・・・日本人ならモンスターペアレントと呼ばれるかもしれませんね

誤解する人たちが多いのですが、異文化の人たちはモンスターではありません。
異文化なのです・・日本の文化を誰からも学べなかった外国の文化を持った人たちです。

自立するために、言語を学ぶことより働くことを優先させた中国残留帰国家族の支援施策で、一番の被害を被ったのは日本生まれの子供達です。

学校側も、ようやくYちゃんの立場を理解し3年生になってから日本語指導者がつきました。
日本語指導者が一番最初にしたことは、家族とのコミュニケーションでした。

Yちゃんの閉ざした心の闇に触れたからです・・・両親は、言葉も分からなく頼れる存在ではないことや、自分は友達もできない、誰からも助けてもらえない人間なんだと決めつけていたからです。

親は、子育て支援を受けないまま子供を産み育てました・・異文化だって子どもは育ちます。
しかし、日本の学校の教育システムは誰も教えませんでした(15年も日本に居たら分かると思う・・錯覚)
自分たちの生活言語の未習得が、子どもの学校生活に影響を及ぼしてしまったことに気がついてくれました。

Yちゃんは遅刻をせず、学校の連絡もスムーズにできるようになりました・・・宿題も忘れないでやるようになりました(入学当初から日本語指導者を付けていたらと悔やまれましたが、遅くはありませんでした。指導者に感謝です)


今日は、日本語の取り出し指導をボランテイアでおこなう日でした。9時半に学校へ行ったところ、Yちゃんがまだ学校に来ていないと相談を受けました。外は猛吹雪です・・もう遅刻をしなくなっていたYちゃんでした。
家に電話をしても誰も出ないそうです(母親は介護の仕事で夜勤があり、父親は2交代で夜勤がある仕事です)
取りあえず家に行ってみようと話していたら、学校の事務の方が報告に来ました。

先ほどYちゃんから「寝坊してしまいましたから、これから学校へ行きます。両親が仕事で居ないので、歩いて学校へ行きますから日本語の先生に遅くなると話して下さい」と電話があったそうです。

小学3年生のYちゃんが、自分で直接電話をしてきたのです・・・みんな驚きました
外は吹雪いています・・・程なく学校へ着いたYちゃんが教室にやって来ました。

「お母さんもお父さんも起こしてくれたんだけど、寝ちゃって・・起きたら遅かった・・でも連絡した方がイイと思って電話したの・・先生が待っているでしょ・・だから歩いて来たの・・」

両親への恨み言葉は一言もありませんでした・・日本人の子どもなら、全て親のせいにしてしまい、天気も悪いことを理由に休んでいると思います。

小学3年生のYちゃんが自立して生活する場所は学校です。もしかして学校で自立するとは、Yちゃんのような対応ができる子どもなのかもしれません。

成績が良くても全て親任せの子供達・・・責任は全て大人が引き受けるもの・・それが学校生活

今の日本の子供達が受けている学校教育が、どれほど有り難いものか・・Yちゃんの笑顔がチョッピリ眩しいと感じたのは、雪空の隙間から差し込んだ太陽の光のせいだけではないような気がしました。

電話してくるなんてエライネ・・エライ・エライと思わず抱きしめてしまいました。

でも、寝坊するのが一番悪いよ!・・日曜日の夜は早く寝ること!・・分かった!・・怒ることも忘れませんでしたけど・(笑)
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コメント
Yちゃん、がんばってますね!
そして しっかり育ってますね!!

北川先生、日本語指導のKさんの指導の賜物です(*^_^*)

子どもは周りの大人を映す鏡ですね。
【2011/01/20 03:25】 | A子 #- | [edit]
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