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「のしろ(能代)日本語学習会」 活動日記



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M子へ

2010.07.08(06:45) 49

毎週一回、N小学校で、中国1名、フイリッピン2名・計3名の日本語の取り出し指導をしている。

この掲示板でリンクしている坂本さんのブログにあるF小学校と違い、無償のボランティアとして入っているが、校長や事務長の了解の元、学校の授業の中から支障のない時間帯を利用して取り出し授業をしている。

Y子(中国帰国2世の子供、日本生まれ小学3年) 
N子(日本国籍フィリピン在住、帰国3年目小学5年)
M子(フィリピン国籍、呼び寄せ6年目小学4年)



今日は、M子のことを話したい。


M子は、5歳の時、母親の結婚で来日、現在もフィリピン国籍のままであるのにもかかわらず、学校での日本語指導は一度もされなかった。友達とすぐ仲良くなる明るい性格で言葉に困ったそぶりを見せなかったことが、入学当時、日本語指導不要と判断されてしまった。

1,2年生で問題がなかったはずのM子に、なぜ3年生になってから関わることになったのか・・・当時の担任からM子のことを相談されたのである。

落ち着きがなく人の話をきちんと聞かない、おしゃべりで分かった分かったと言う割には、最後まできちんとできない。口答えができるほどなので、日本語が分からないはずはないと思うが、性格的に問題があるのではないのか。
成績が余り良くないのは日本の子供にもたくさんいるので仕方ないと思うが、どうしたらいいだろうか・・という話だった。



母親が日本語教室に来ていることもあり、M子本人とゆっくり話をしたことで分かった。
小学1,2年生の時と違い、3年生になったら先生の話す日本語が難しくなり、教科書にも理解できない言葉がたくさん出てきた。先生がちゃんと話せば話すほど、意味が理解できない言葉が出てくると言う。
・・どういうことが理解できないのか聞いてみた。


関心がある人って聞かれたけど・・「エライネ、カンシンカンシン・・」てイイコ・イイコと言うときに使う言葉だよね・・関心がある人ってどういう人のこと?・・
勝負ってジャンケンの時に使う言葉だよね。勝つの反対は負けるなのに勝敗ってどういう意味?・・・敗の漢字を調べたら、やぶれるって書いてあったけどやぶれるって服が破れることでしょう?

正直、唖然とした・・きちんとこの子と向きあっていたら、言葉の一つ一つを自身の体験でしか会得していないことに気づいたはずだ。子供同士の会話でしか日本語を学んでいない。誰も修正も訂正もしてくれなかった・・
小学3年生は「言葉の力」を付ける学年であるが、基礎を築く土台がない子供はなす術がない


来日して5年も経ち、フィリピン国籍だとも言えなくなってしまった彼女には、日本語指導が必要な子供だと思われることさえ憚られることだったはずだ・・しかし日本語が理解できないことは、学校の教科についていけないことと直結する。

彼女は3年生の時(昨年)取り出しを選択し、校長と担任との話し合いの結果、今年から日本語指導をおこなっている・・・・しかし、その担任は転勤になり、現在新しい担任になっている。

N小学校での日本語指導は、図書館を利用しておこなわれる。
大勢の子供達が出入りする場所で、日本語支援を受ける子供の心理状態はいかばかりか・・
外国人集住地域に存在する子供達と、散在地域に存在する子供達への支援体制の有り様は・・まだまだ・だ

日本語教室を確保して学校全体で支援体制をするF小学校の教育のあり方は、模範とすべきものだと言える


図書館で勉強していると、休み時間にM子のクラスの男の子達が入ってきた。
M子を見つけて言い放った。

「お前、どうしていなくなるのかと思ったら、こんな所で日本語を勉強してるって・・日本語を勉強しなければ分からないほどお前はバカか?」・・「違うよ・色々なことを教えてもらっているんだから」・・その子は、問題用紙を見て又言った・・「俺たちがまだ習っていない漢字を勉強しているんだなーお前ずるくないか~俺たちを差し置いて先の勉強をするなんて」


3名一緒に日本語指導をしていたので、私が答えた。
「校長先生から依頼されて日本語指導をしているのですから、何か文句があるなら校長を呼ぶから待っていなさい」と言うと・・エーそうなんですか・・分かりましたと帰っていった。

その子は学級委員長だそうだ。新担任のM子に対しての対応が、子供の言葉に表れていると感じたのは穿ちすぎだろうか。
他の2名の場合、日本語支援が必要な子供だと外見からも判断できる。

しかし・・M子のような立場の子供は・・・多分、大勢居るはずだ。

M子に・・日本語教室に来るのに何か言われてるんでしょう?・・無理に来なくて良いから止めようか?
他の方法を考えようか?・・・

M子は唇を噛みしめながら言った・・でも、先生のように教えてくれる人は居ないモノ・・何を言われても頑張る
勉強が分からない方が困るから・・

そうか・・負けないで頑張って高校まで行こうね・・日本人がみんな優しいわけではないもの。きちんと向きあって逃げないで行こうね・・いつだって貴方の味方だよ

ウン・・頑張る・・


M子がフィリピン国籍だと公にしたほうが、やりやすいかも知れない・しかし、新たなイジメがありそうな気がする
日本語支援に関わって20年になる・・さまざまな子供の涙を見てきた。
それを跳ね返して生きている子供達意の笑顔も見ている。

何年経っても・日本社会は変わらない・・悲しいくらい・・

M子の入学時に、日本語支援をしないと必ず困ることになる・・と突っ張って言えばヨカッタと反省する・・

F町と違い、印籠を持たせてもらえない能代だが、20年の実績でこれからも行くしかないか~
外国人散在地域の辛さだ・・

しかし、どんなに過疎地でも、外国にルーツを持ち生きている人間が存在していることは、紛れもない事実だ。


子育て支援の中に、外国にルーツを持つ子供への支援は明記されていない・・残念だなーと思う

小さいときから母国を離れていることもあり(母国を2つ持つ子もいる)親思いで優しくて、真っ直ぐな目をした子供達が多い・・こういう子供達をみんなで育てる気持ちがあったら、世界に誇れる国になると思うのに・・・・

M子負けるな!!・・教室のみんなが応援してるからね

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